患者さまの気持ち、家族の気持ち

診療をする中で
この2つの間で悩まされることが多くあります。

家族としては患者さま本人に対して
「治療を受けてほしい」とか
「もっとこうなってほしい」
という思いがあります。

ただ、それが本人の気持ちといつも一緒かと言うと、そうではないことが多いです。

考えてみてください。
誰でも他人から「こうしろ、ああしろ」と言われることが全て素直に聞けるでしょうか?
それが例え善意からだとしても。

勉強しなさい!
と言われても素直に聞けない経験は誰にでもあると思います。

私は患者さま本人の気持ちを大事にしています。
どこかに本人なりの今より変わりたい、よくなりたいと思える『動機・モチベーション』があるはずです。

それが何かは受診時点では本人も分かってないこともあります。
周りの意見に流されると
それが分からないままであったり
自分で考えようとする気持ちがなくなったり
人によっては家族のために自分の気持ちを曲げる人もいるでしょう。

でも、それではこれからの長い治療には取り組めませんし、どこかで無理がきてしまいます。

関わる家族にとっては、とても難しい問題です。しかし、本人が自分で考え、自立していくために少し本人の意思を待ってあげることも大切だと思います。

そんな本人と家族の気持ちの間を取り持つのも私の役目です。
家族としてどうしたらいいかという悩みも、診察の時に相談してみてください。

今回は以上です。